鍵穴の向きが逆になる現象

私はアパートに住んでいるのですが、先日、2日部屋を空けて帰宅したときに、玄関ドアの鍵穴の向き(カギが開いているときと閉まっているときの鍵穴の向き)がそれまでと逆になっていることに気が付きました。日頃鍵穴の向きを特に気には留めていなかったのですが、長く住んでいる部屋です。手がキーの凸凹の感触と帰宅時にキーを差し込む向きを覚えているようで、カギはちゃんとかかっているのに、いつものようにキーが鍵穴に入らなかったため、おや?と思ったわけです。

しかも、下の写真のように、大家さんが空き巣対策として同じキーで開くロックを上下2つ付けてくれています。これまで両方の鍵穴の向きが同じだったことは確かです。

(どちらも解錠の状態なのに、鍵穴の向きが上下で違っている。ロゴの位置は無関係)

検索してみると、このような現象を経験している方はほかにもいるようです。中にはピッキングなどを心配されている方もいます。私も心配になってカギのメーカーに聞いてみようかと思ったのですが、自分で調べてみると次のことがわかりました。

この錠は、外側から鍵で施錠/解錠すると鍵穴がそれぞれ180度回転するが、内側からサムターンを回して施錠/解錠しても鍵穴は回転しない。

したがって、外側からかけたカギをまた外側から開けたり、内側からかけたカギをまた内側から開けている限りは、鍵穴の向きが逆になることはありません。鍵穴の向きが逆になるのは次の場合です。

・外側から鍵で施錠した後に、内側からサムターンで解錠した。
・内側からサムターンで施錠した後に、外側から鍵で解錠した。

このようなことが日常で起こるシチュエーションとしては、次の例が考えられます。

・同居人が外側から鍵で施錠して外出した後に、内側から解錠して外出した。
・同居人が外出した後に内側から施錠し、帰宅した同居人が外側から鍵で解錠して入ってきた。

一人暮らしではこのようなことは起こらないはずなので、ピッキングか何かを疑いたくなるのは当然です。私は以前帰省した実家に鍵を忘れて帰宅してしまい、カギ屋さんに開けてもらったことがあります。作業時間は1分もなかったでしょう。空き巣に相応の技術があれば、私のアパートのカギなどすぐに開けてしまうでしょう。

しかし、ピッキングだったとしても鍵穴を回さずに開けることはできないはずで、その後空き巣が内側から鍵をかけて、わざわざ窓から外に出て行かない限り、鍵穴の向きは逆になりません。もちろん、私の部屋に荒らされた形跡はありませんし、窓も閉まっています。

とすれば、自分で逆にしてしまった可能性が高いです。

たとえば、外出しようとしてドアを開けたときに、何かの拍子にサムターンが回ってしまった場合です。ドアを閉めようとすると、あのカギをかけると出たり入ったりする棒(デッドボルトというそうです)がガツンとぶつかって閉まりません。そこで、再度サムターンを回してデッドボルトを引っ込めれば鍵穴の向きが逆になることはないのですが、おそらく既に手に持っているであろう鍵を差し込んで解錠し(←この時点で逆になる)、ドアをきちんとしめてまた施錠し直すと、鍵穴の向きが逆になってしまいます。

そういえば、何日か前にそんなことがあったような気がしてきました。また、逆になったことに気付く以前にも、なんとなく違和感を覚えつつカギの開け閉めをしていたような気もしてきました。2日部屋を開けた後だったことが空き巣を連想させ、はっきりと気が付く原因になったのかも知れません。

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